図書館・食堂リニューアルを記念して開催
創立100周年記念事業の一環として、リニューアルされた図書館と食堂。これらのオープンを記念して、読書キャンペーンを開催しました。その趣旨や受賞作品をご紹介します。
「学ぶ喜び」と出会うきっかけづくりに
もっともっと本と親しむ時間を
今回の読書キャンペーンは、四條畷学園に在籍する全ての児童・生徒・学生が対象です。キャンペーンを機に、図書館に足を運んだり、好きな本を探して読んだり、本と親しむ時間を増やして、「学ぶ喜び」と出会うきっかけをつくってほしいという願いを込めて企画しました。
以下の要項でキャンペーンを開催し、およそ1か月間で多くの感想文が寄せられました。
●あなたが読んだ本や漫画の中から“心に深く残った一行”を選んでください
●その一行を選んだ理由や感想を自由に書いて応募してください
●本・漫画は自由に選んでOK!
●受賞者には、図書カードなどを進呈
高校3年生が選書した本を食堂で展示
発展キャリアコース3年生が2024年7月に、イオンモール四條畷の未来屋書店で本の売り場をつくりました。その売り場をリニューアルしたばかりの食堂で再現し、読書キャンペーンの参考図書として紹介。
先生たちが学ぶ喜びに出会うきっかけとなった本も紹介
四條畷学園100周年記念サイトでは、先生や職員のみなさんが“好きなモノ・コト”や学ぶ喜びに出会うきっかけとなった本をスペシャルコンテンツとして紹介。こちらも参考図書として案内しました。
優秀賞・秀作賞・入賞の作品
優秀賞・秀作賞に選ばれた応募作品や入賞した作品をご紹介。受賞されたみなさん、おめでとうございます!
▼優秀賞
短大2年 Nさん
(選定図書)
海の見える理髪店
著者:荻原 浩
出版社:集英社文庫
(心に深く残った一行)
「お顔を見せていただけませんか、もう一度だけ。」
(感想文)
息子の顔を、最後にもう一度だけでいいから直接見たいという父親としての気持ちが表れているところが心に刺さりました。また、本当の父親ではあるけれど自分が過ちを犯したせいで一緒に過ごせなかった息子に対して、父親ではなく店主として接している様子にこころが締め付けられました。
高校3年 Iさん
(選定図書)
かみはこんなに くちゃくちゃだけど
著者:ヨシタケシンスケ
出版社:白泉社
(心に深く残った一行)
とってもステキなともだちができたの そのばしょでめざしていたことはかたちにならなかったけど
(感想文)
本当にやりたかったことは出来なかったけれど、ここでしか出会えない友達ができた。そんな自分を肯定してくれたように感じました。「苦しい日々の中の小さな希望」や「今はまだ、だけど、いつかきっと。」が描かれた、少しだけ前向きになれる絵本です。
高校1年 Nさん
(選定図書)
臆病な僕らは今日も震えながら
著者:汐見 夏衛
出版社:実業之日本社
(心に深く残った一行)
たとえどんなにわたしが、なんの取り柄もない役立たずでも、わたしには、ここにいる意味がある。
(感想文)
母を亡くした主人公がお話の序盤「私を生んだせいで母は死んだ」と「私は生まれてこない方が良かったんじゃないか」と自分の存在価値を見失っていたが、人と人とのつながり、そして「ドナー」と「患者」の命の繋がりを通して自分を含む命のあり方を深く考えさせられるシーンだとおもったから。
高校1年 Mさん
(選定図書)
スラムダンク
著者:井上 雄彦
出版社:集英社
(心に深く残った一行)
諦めたら、そこで試合終了ですよ
(感想文)
私がこの1行を選んだ理由は諦めないことの大切さをこの1行だけで改めて感じることができたからです。諦めればそこで負けが決まってしまうけど、諦めなければ1%でも可能性があり、1%だけれどそこで戦う強さが心に響きました。
高校1年 Nさん
(選定図書)
孤独にやられそうなときに読む100の言葉
悩みながら生きていく
著者:ニャン
出版社:KADOKAWA
(心に深く残った一行)
言葉はナイフにも絆創膏にもなる。誰かに絆創膏を渡せる人になりたい。
(感想文)
私がこの本を買ったのは中学一年生の時でした。新しい環境で探り探り生活していた中、この言葉に出会って、自分の行動を振り返ることが出来ました。そして、相手の気持ちを考えながら行動することができるようになりました。
▼秀作賞
中学2年 Sさん
(選定図書)
Re:ゼロから始める異世界生活
(心に深く残った一行)
「ここから、始めましょう。一から……いいえ、ゼロから!」
(感想文)
そこから新たに、1からではなく0から始めたっていい。もし失敗してしまっても、やり直して良い。何度でも繰り返そう、というこの一行に凄く背中を押されました。自分が間違えてしまっても、0からやってみようと思わせてくれたのでこの素敵な一行を選ばせてもらいました。
中学2年 Tさん
(選定図書)
アフガニスタンの素顔 「文明の十字路」の肖像
(心に深く残った一行)
アフガニスタンは東西の文明交流の担い手だ、決して失敗国家ではない
(感想文)
僕がこの一行を選んだ理由はアフガニスタンという国家を“失敗国家”や“テロリストの巣窟”としてではなく、『文明の十字路』とポジティブなイメージで書かれていたのがとても珍しく、面白いと思ったからです。
中学1年 Sさん
(選定図書)
夢をかなえるゾウ
(心に深く残った一行)
「会社が終わったあとの自由な時間ちゅうのはな、自分がこれから成功していくために『自由に使える一番貴重な時間』なんや」
(感想文)
私は文章中の『会社』を「学校」としました。選んだ理由は、帰宅後の勉強量が少ない自分にとても響いたからです。この文章を読んで、自分のテストの点・順位を上げる為には帰宅後の過ごし方に違いが出て、時間の使い方はその人次第であるという事を実感して、身が引き締まった一行だったからです。
小学6年 Mさん
(選定図書)
岡本太郎 芸術という生き方
(心に深く残った一行)
芸術はバクハツだ!
(感想文)
幼稚園のころからのあこがれの岡本太郎。昔から好きな芸術家です。昔からよく太陽のとうをよく見に行って遊びに行ってました。この言葉にすごく興味をもっていました。岡本太郎展に行って作品を見ておもしろくて、興味をもってしまう作品だから「芸術はバクハツだ」という言葉の意味が解けたような気がしました。
小学6年 Sさん
(選定図書)
さみしい夜にはペンを持て
(心に深く残った一行)
自分の気持ちをスケッチする
(感想文)
日記について書いてある本なのですが、日記を書く事はめんどくさい事と思っていたのですが、この本を読んで楽しいと感じました。この一行を選んだのは日記を書くのは今の自分でふりかえって書くのではなくて、その時、その場で思った事と、今の自分がどう思っているかを書きこむものと言う意味なのですが、とても深い言葉だなと思います。
▼入賞
短大1年 Nさん
(選定図書)
かがみの孤城
(心に深く残った一行)
鏡の中の自分を見て、だれもが他人を見ているような気がする
(感想文)
この文から、鏡は物理的な自分だけでなく他者から見た自分も映し出しているのではないかと考えた。自分と他者との認識の違いを鏡という共通の存在を通じて描いており、自分と他者との境界を考えさせられる一文だと感じた。
短大1年 Iさん
(選定図書)
美味しんぼ
(心に深く残った一行)
菓子とは人間にとってどんなものであったのか、またどんなものであるべきなのか、考え直す必要がある。
(感想文)
私はこの一行を読んで初めて「お菓子の原点とは何か」について考え、日本人のお菓子ルーツを知りました。何事も原点について考え、調べることは学びになったり、自分自身の考えを改めるきっかけになるので、この本を読んでからは考えた事が無い事にも疑問を持って考えようと思えるようになりました。
中高一貫コース6年 Nさん
(選定図書)
先輩はおとこのこ
(心に深く残った一行)
大事なものをいくつか捨てたらどんなものでも一つくらいは守れる
(感想文)
男だけど可愛いものが好きな主人公がその気持ちをどうするかで悩んでいたときに同じく可愛いものが好きでその件で娘と疎遠になってしまった過去を持つ祖父にかけられた言葉。
守りたいものを全部守ろうとして壊れるよりも本当に大事なものだけを選んで生きてもいいと言ってもらえた様な気がしたから。
高校3年 Yさん
(選定図書)
僕のヒーローアカデミア
(心に深く残った一行)
「こっからだ!!俺は……こっから……いいか!? ここで俺は1番になってやる」
(感想文)
この一行はいつも見下していた主人公 緑谷に敗北を喫し、訓練でも個性の力の差に敗北感を味わっていた時の一言です。敗北を味わって、諦めるのではなく、そこから1番を目指す底力はとてもかっこよく、私もこのくらい野心を持って物事に取り組もうと思った好きな一行です。
高校3年 Oさん
(選定図書)
僕のヒーローアカデミア
(心に深く残った一行)
特別な力があっても特別な人なんていません
(感想文)
この言葉は一般人がヒーローに言った言葉でヒーローもみんなと同じ「人」という意味だと思い、世界で活躍している人も自分と同じ人でプレッシャーや大きな壁を乗り越えながら戦っていて、この人は才能があって特別だからという言い訳は出来ないから自分も努力をしようと思いました。
高校1年 Nさん
(選定図書)
夏目友人帳
(心に深く残った一行)
情が移ったからさ、友人の為に動いて何が悪い
(感想文)
妖怪である友の願いを知り、例え危険が伴おうとその願いを叶えてあげたいという思い、そしてそれを行動に移し叶えてあげた主人公の真っ直ぐで優しい気持ちに感動したからです。友人って温かいものだなということに改めて気づかせてくれました。
高校1年 Eさん
(選定図書)
ブルーピリオド
(心に深く残った一行)
悔しいと思えるならまだ戦えるね
(感想文)
どんなに負けという結果であろうとも、悔しいという感情があるならまだ戦える。負けた相手を憧れる、尊敬するという気持ちなら勝負はできない。そんなことを教えてくれました。どんなことでも仕方ないから、才能がないからといって諦めないで可能性を縮めないようにしようと読んだときに思えました。
中学3年 Mさん
(選定図書)
ぼくは明日昨日のきみとデートする
(心に深く残った一行)
端と端を結んだ輪になって、ひとつにつながってるんだ
(感想文)
選んだ理由は自分の人生に悔いの残らないように生きようと感じたからです。人の人生の長さや死に方はそれぞれ違うと思います。でも、今の自分があるのは過去の人達の人生で成り立っているものだと思いました。私達が限られた中で生きることで次の人生につなぎ、新たな結び目になると思ったからです。
中学2年 Nさん
(選定図書)
あの花が咲く丘で君とまた出会えたら。
(心に深く残った一行)
この時間が永遠に続けばいいのに
(感想文)
来世ではずっと2人で幸せになってほしいなって思いました。時間は過ぎていくから永遠なんてないから私も大事にしないとって思いました。
中学2年 Nさん
(選定図書)
西の魔女が死んだ
(心に深く残った一行)
「おばあちゃん、大好き」
(感想文)
作中、何度も出てくる主人公まいの言葉です。まいがそう言った時、おばあちゃんは「アイ、ノウ」と言ってくれます。様々な場面ででてくるこのやりとりはたった2行だけれどもその場面をまとめてくれるシンプルでとても素敵なやりとりだと思ったからです。自分もそう素直に言えたらいいなと思いました。
小学5年 Nさん
(選定図書)
ONE PIECE
(心に深く残った一行)
この世に生まれて一人ぼっちなんて事は絶対にないんだべ
(感想文)
私は、昼休みとかたまに一人になることがありました。だけどこの言葉を聴くと、絶対自分にはいつも仲間がいたり、遊んでくれている人がいるような気がして勇気をもらいます。逆に、自分がその子の方にいくと、だれかが一人になるけどまただれかがくると思うから世界中の人達でつながっている気がしました。
小学5年 Mさん
(選定図書)
いみちぇん!(18) 心ひとつに、希望をつなげ!
(心に深く残った一行)
あきらめるもんか!わたしたちは、絶対に、針の穴みたいな希望でも、それをつかんでみせる!!
(感想文)
わたしはやりたいことができないと言われあきらめかけているときにこの一行を聞いて、もう少しがんばってみようと希望をもらえました。
小学4年 Sさん
(選定図書)
すみっコぐらし そらいろのまいにち
(心に深く残った一行)
たくさんの色があつまって色とりどりのひとつの虹
(感想文)
この話は、みんな一人一人かこにつらい事があって、一つの場所にあつまって、みんなそこの場所がおちつく場所で、でもそのおちつく理由は、みんなといつもいっしょにいて楽しい時も、悲しい時もいつもかならずいっしょにいるから、おちつく場所なんだと、思いました。そういう、いばしょがあるという事はすごくいい事だなと思いました。
小学4年 Sさん
(選定図書)
野球しようぜ!大谷翔平ものがたり
(心に深く残った一行)
だいじなのは、ゆう気をもってやってみること
(感想文)
大谷選手は、みんなができないと思うことでも、挑戦を続けています。大谷選手は失敗もつぎにいかせれば、失敗じゃないと話しています。ぼくも、新しいことに挑戦するとき、失敗を考えてしまうけれど、ゆう気をもってやってみたいと思います。
小学3年 Wさん
(選定図書)
ズッコケ三人組の未来報告
(心に深く残った一行)
「おれ、まだ、小学生か。」
ハチベエこと八谷良平
(感想文)
この一行を選んだわけは、ねむっていたハチベエが、おとなになった夢を見ていて、お母さんにどなられて、やっとおこされたときに言った言葉。感想は、物語のしめくくりが、その言葉でおわるのが、おもしろい。しかも、「なに、ねぼけてんじゃないよ。そんな話、十年いや二十年はやいよ」と言うあたりまえの言葉も、おもしろい。
小学3年 Sさん
(選定図書)
ドラえもん[ドラミ編]
(心に深く残った一行)
なあに、おとなになるまでまだ十年ある。その間には、きっとぎゃくてんのチャンスだってあるさ!!
(感想文)
のび太がいつもはのろまで名言なんてめったに言わないのに、ぼくはこれをはじめて読んだ時、感動してしまいました。他にものび太の名言はあるのですが、その中でもこの名言は、いつまでもわすれられないと思います。
小学2年 Kさん
(選定図書)
ようせいのおひめさまになれる まほうのとびら
(心に深く残った一行)
すずちゃんはゆうきをだして
(感想文)
この、本よんでたら、ママに、じてん車のってみたらとさそわれて、のろうとしてもちょっとこわくて、でも、のってみたら、じてん車が、楽しくなってきて、ママに、みてみてといったら、すごいねといわれて、パパにも、すごいすごいといわれて、うれしくなりました。
小学2年 Tさん
(選定図書)
どっちが強い⁉X
(心に深く残った一行)
もちろん!だって仲間じゃねーか!
(感想文)
なんだか、自分も大切だけど、仲間だって大切だから、たすけるよ!!だって、仲間がいるからこそできることが、この世には数えきれないほどたっくさんあるんだよ。というあつい気持ちが、とってもつたわってきます。だから、わたしも、仲間や友だちを大切にしよう!!という気もちがあふれだしてきました。
小学1年 Hさん
(選定図書)
プラスチックのうみ
(心に深く残った一行)
ぼくたちがとりもどしたきれいなうみをおよぐのです!
(感想文)
子どもたちが三人でごみをきれいにできてすごいとおもいました。しかもうみぜんぶ子どもでできたのがとてもすごいとおもいます。ほかのうみもきれいにしてくれるといいからもっとやってほしいとおもいました。そしてぼくもきれいにしたいとおもいやってみたいとおもいました。
小学1年 Uさん
(選定図書)
14ひきのやまいも
(心に深く残った一行)
さぁひっぱれ!やまいもつなひき、えいさえいさえいさえいさえいさ。
(感想文)
さっきのいちぎょうをえらんだりゆうは、みんなあきらめなかったからです。そしておおきいやまいもがとれたからです。みんながんばっていました。みんながんばったからぬけたんです。そしてさいごおいしくたべていました。
キャンペーン企画メンバーより
児童・生徒・学生たちから寄せられた応募作品を読むと、本や漫画を通じて“心動かせすなにか”を得ているのだなと改めて実感することができました。「学ぶ喜び」と出会ったり、好きなモノ・コトと出会えるきっかけづくりとして、これからも本と親しむ時間を児童・生徒・学生たちに提供できるよう、さまざまな工夫を凝らしたいと思います。